ハービー・山口氏の名前は、カメラや写真関係の記事でもよく目にしますよね。
フォトコンテスト業界では、日本で一番多く審査員を務めているのではないかと思われるほど有名です。
では、ハービー・山口氏はどんな人物で、どんな作風なのでしょうか。
ハービー・山口氏の略歴
ハービー・山口という名前は本名ではなく、作家名です。
本名は山口芳則さんといいます。
ハービーというのはジャズフルート奏者のハービー・マンから取ったそうです。
大学卒業後、イギリスに渡り、ロンドンで10年ほど生活していたので、作品もその影響を受けていると思われます。
その後は、福山雅治やエレファントカシマシなど、多数のアーティストのCDジャケットの撮影も手がけてきました。
ハービー・山口氏の作風
ハービー・山口氏の写真の作風は、主にモノクロのスナップポートレートです。
これは、日本では肖像権などの問題で、難しい分野ですね。
通りがかりの人を撮って、作品とするので、プライバシーを重視するシャイな日本人にはモデルを受けてもらいにくいからです。
海外で活動していたからこそ、こういった作風にたどり着いたのでしょう。
ハービー・山口氏は、幼少期から腰椎カリエスで、コルセット生活を余儀なくされ、学校でもいじめにあっていたと言います。
生活や人間関係に苦労してきたからこそ、人間の本質をポートレートとして引き出し、希望や温かさ、優しさがにじみ出た作品を生み出せるのかもしれません。
また、モノクロを好む理由は「色を省いたほうが、本質が見えるから」といった主旨の発言もしています。
ハービー・山口氏の作品テーマは人間の希望や温かさ
本人がよく言うのは「人間の希望」や「人間の温かさ」をテーマにしているということ。
また、ポートレートでは、その希望の表現方法として「被写体の上部にスペースを空ける」と再三発言しています。
ちなみに、逆に「足元まで入れるとリアリティが写る」とも言っています。
ハービー・山口氏が審査員を務めるフォトコンテストでは、その「フォトコンテストのテーマ」と「自分の表現したいもの」に合わせて、こういった手法を使っていると、目に留めてもらえるかもしれませんね。
僕の場合は、審査員に合わせた写真を撮るのは、自分らしさがなくなるので、撮った写真の中から、審査員にも選んでもらえそうな写真を応募するようにしています。
ハービー・山口氏が審査員を務めたフォトコンテスト
第47回 キヤノンフォトコンテスト(ただし複数名で審査)
第43回 キヤノンフォトコンテスト(ただし複数名で審査)