自宅で写真をプリントする場合、インクジェットプリンタを使うと思います。
そのときに使う写真用紙はたくさんの種類が販売されていて、どれを選んだらいいか迷いますよね。
写真によって使い分けるにしても、どうやって使い分けたらいいのでしょうか。
写真用紙の種類(分類)と特徴を解説していきましょう。
写真用紙の光沢の違い
写真屋さんでプリントする写真は通常、表面のツルツルした光沢のある紙だと思います。
これを印画紙といいますが、インクジェットプリンタ用にそれを再現したのがインクジェット用の印画紙です。
その印画紙も、性能・性質によっていろいろな種類のものが売られています。
中でも見た目に違いがわかりやすいのは光沢の度合いです。
パネルのようにテカテカした高光沢のものから、ほとんど光沢のないマット紙まで様々です。
では、光沢の違う写真用紙をどのように使い分けたらいいのでしょうか。
光沢紙
光沢紙は表面がツルツル・テカテカな用紙です。
高価な写真用紙だと「高光沢」と表記されているものもあります。
光沢紙のメリット
- 黒が締まって見える
- コントラストや輪郭がハッキリする
- 高級感がある
マット紙
マット紙は光沢を抑えた用紙です。
表面に細かい凹凸があってサラサラした触り心地です。
マット紙のメリット
- 柔らかい雰囲気を出せる
- 照明の映り込みが抑えられる
- 指紋がつきにくい
絹目調
絹目調はマット紙よりさらに表面がきめ細かくできていて、滑らかです。
マット紙よりは光沢があり、ちょうど光沢紙とマット紙の間くらいです。
文字通りシルクのような上品な光沢と高級感があります。
光沢の度合いによる使い分け
以上のような特徴を踏まえて、結局は自分の好みで選ぶことになると思いますが、一般的な選び方をご紹介します。
マット紙はポートレートやソフトフォーカスの写真などに適しています。
とはいえ、ポートレートでもハッキリ・くっきり印刷したいという場合は、もちろん光沢紙でもOKです。
また、展覧会などの展示用には照明の映り込みで作品が見づらくなるので、マット紙や絹目調を選ぶ人も多いです。
写真用紙の白色の違い
写真用紙には地の色が白だけでなく、わずかに色が付いているものもあります。
青味がかったものや黄色味がかったものなどです。
青っぽい用紙はスッキリさわやかな印象に、黄色っぽい用紙は温かみのある印象になります。
ただし、パソコン上では紙の色を計算に入れた上で現像しないとイメージと違った仕上がりになってしまうので、初心者には難しいところです。
ある程度の試し刷りは必要になるでしょう。
写真用紙の素材の違い
写真用紙と言っても、その素材もいろいろなものが開発されています。
コットンであったり、和紙であったり、キャンバス地であったり、さまざまです。
特に和紙は文字通り「和」の独特の風合いを演出してくれるので、目を引くには最適です。
ただし、写真の雰囲気に合わせた材質を選ぶようにしないと、ミスマッチになってしまうこともあります。
写真用紙のテクスチャーの有無
テクスチャーとは肌触りや風合いを作るために表面に施されている構造です。
紙だけでは表現できない質感を作り出すためのものという感じですね。
代表的なものはVelvet Fine Art Paper(ベルベットファインアートペーパー)です。
この用紙は、表面に細かい粉のようなものが付いています。
これにより滑らかでありながら、さらっとした風合いを表現しているのです。
またこの製品はコットンを使用しており、紙自体の質感も独特です。
写真用紙の選び方:まとめ
写真用紙の分類は以下の通りです。
- 光沢
- 白地の色
- 紙の素材
- テクスチャー
これらが組み合わさって無数の製品が販売されています。
ただし高価なものは1枚が数百円するものもあり、手軽に印刷するのも難しいですよね。
僕はいつも無難にエプソンのクリスピア(白の光沢紙)やピクトリコのセミグロスペーパー(白の半光沢紙)をよく使います。
他にも試したい場合は、複数のファインアート紙(高級写真用紙)が2枚ずつ入った「ファインアート紙バラエティパック」を購入して少しずつ試してみるのもありですね。